山崎どうぶつ病院

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By cincerns and symtoms

尿が出にくい 頻尿

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犬や猫の尿に異常が見られると、飼い主としては心配になります。尿の回数が多い、出にくい、血が混じるなどの症状は、泌尿器系の病気のサインかもしれません。ここでは、尿の異常に関する種類と原因、飼い主がチェックすべきポイント、受診の判断基準、考えられる病気について説明します。

尿に関する異常の種類(どんな尿をしていますか?)
症状 特徴 考えられる原因
頻尿(尿の回数が多い) トイレに行く回数が増えるが、1回の尿量は少ない。 膀胱炎、尿路結石、ストレス、糖尿病、腎臓病など
排尿困難(尿が出にくい) 尿をしようとするが、尿が少ししか出ない、または出ない。 尿路結石、尿道閉塞、膀胱炎、腫瘍など
血尿(尿に血が混じる) 尿の色が赤やピンク、茶色になる。 膀胱炎、尿路結石、腎臓病、外傷など
多尿(尿の量が多い) 1回の尿量が多く、飲水量も増える。 糖尿病、慢性腎臓病、ホルモン異常など

【受診する上で、チェックしておきたい点】

尿の異常などに気が付いた場合は、以下のポイントに注意しましょう。
回数や色など記録に残しておくと、診断に役立ちます。特に尿を出そうとしているときの様子や色などはスマホで撮影しておくと、なお良いです。

  • ・トイレに行く回数が増えていないか。
  • ・尿の色やにおいに変化がないか。
  • ・尿の量が多すぎたり、少なすぎたりしていないか。
  • ・排尿時に痛がる様子がないか。
  • ・トイレ以外の場所で排尿していないか。
  • ・飲水量が増えていないか。
  • ・元気や食欲に変化がないか。

これらの症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診することをおすすめします。

【このような症状があるときはすぐに受診ください】

以下のような場合は、速やかに動物病院を受診しましょう。

  • ・尿が24時間以上出ていない。
  • ・排尿時に強い痛みを示す。
  • ・尿に血が混じっている。
  • ・頻繁にトイレに行くが、尿が少ししか出ない。
  • ・飲水量が急に増えた。
  • ・元気や食欲がない、嘔吐や下痢がある。

特に尿が出ない状態が続くと、命に関わることがあります。早急な診察が必要です。

【尿の異常から考えられる病気】

尿の異常の原因となる主な病気には、以下のようなものがあります。

  1. 膀胱炎
    • ・特徴:頻尿、排尿時の痛み、血尿など。
    • ・原因:細菌感染、ストレス、尿路結石など。
    • ・治療:抗生物質の投与、食事療法、ストレスの軽減など。
  2. 尿路結石(尿石症)
    • ・特徴:尿が出にくい、血尿、排尿時の痛みなど。
    • ・原因:尿中のミネラルバランスの異常、飲水量の不足、食事内容など。
    • ・治療:食事療法、薬物療法、手術による結石の除去など。
  3. 猫下部尿路疾患(FLUTD)
    • ・特徴:頻尿、排尿困難、血尿、排尿時の鳴き声など。
    • ・原因:膀胱炎、尿路結石、ストレスなど。
    • ・治療:原因に応じた治療(抗生物質、食事療法、ストレス管理など)。
  4. 慢性腎臓病(慢性腎不全)
    • ・特徴:多尿、多飲、体重減少、食欲不振、嘔吐など。
    • ・原因:加齢、腎臓の慢性的なダメージ、遺伝など。
    • ・治療:食事療法、薬物療法、点滴などによる療法。

犬や猫の尿の異常は、さまざまな病気のサインである可能性があります。飼い主としては、日頃から愛犬や愛猫の尿をする際の様子に注意を払い、異常が見られた場合は早めに受診することが大切です。